まず見てその大きさに驚きますが、ただ大きいだけではなく書いてみると繊細なしなりに心躍る久保ペンの真骨頂ともいえる万年筆です。
屋久杉、肥松金襴杢、越前杉、御蔵島桑、黒柿、黒檀、紅木、スネークウッド等の銘木を軸に使用しエボナイトを組み込んで作成します。漆との相性の良い銘木は、ふき漆を施し年輪や杢の良さを引き出します。ふき漆は光沢を出すため10回程度、塗り・乾燥・磨きを繰り返します。
【ふき漆】
ふき漆は当工房で行います。下地を除き、日本産の漆を使用し10回ほど繰り返して光沢を出します。
【黒柿】
見事な孔雀杢です。
削るのがもったいなく、ついつい太軸になってしまいます。
【スネークウッド】
美しい模様のある希少で高価な素材です。
【越前杉】
杢が素晴らしく、ふき漆を施すと際立ちます。
【オールドチーク】
世界三大銘木の一つ、かなりの巨木だったと思われます。
【縞黒檀】
非常に硬い素材です。縞模様がきれいです。
【紅木】
三味線の軸に使用される貴重な素材です。これだけ美しい杢の素材は希少です。
【蒔絵】
高蒔絵、ビャクダン塗り、溜め塗り等工房で作成しています。
高度な蒔絵については、蒔絵氏さんに依頼しております。
オーダーによるご注文の場合は、出来上がりまで一か月程度お時間がかかります。
〇エボナイトは、ゴムの樹脂と硫黄を混ぜて焼き固めたもので、昔は絶縁体にも使われていたようですが、徐々に
用途が減少し、世界的にも生産が減少し、日本では日興エボナイトが唯一生産しており、楽器のマウスピースやギターのピックにも使われています。
材質が安定し、インクの耐酸性も良好なことから万年筆の軸やペン芯に代表的な素して使用されてきました。日焼け(エボやけ)することから、日本製の万年筆では、漆を施すようになり、蒔絵万年筆は、海外でも人気で高額での売買がされているようです。
〇セルロイドもその美しさから素材として使用されてきましたが、経年劣化が激しいためか、現在はあまり使用されなくなり、かわって質が安定したアクリル樹脂を多く見かけるようになりました。
〇以前はセルロイドもその美しさから素材として使用されてきましたが、経年劣化が激しいためか、現在はあまり使用されなくなり、かわって質が安定したアクリル樹脂を多く見かけるようになりました。
軸が劣化もしくは破損により使用できなくなってしまった万年筆を何とかしたいと思い、ペン先を活かした万年筆のリメイクにとりくんでいます。ペン先の形状により出来るものとできないものがありますので、ご相談ください。